事故物件(心理的瑕疵物件)とは

「事故物件」は俗称で、法律上は心理的瑕疵の問題として扱われます。
「事故物件」は俗称で、法律上は心理的瑕疵の問題として扱われます。

事故物件の定義

事故物件とは、過去に人の死などがあり、買主・借主が心理的に住みづらいと感じる事情(心理的瑕疵)のある不動産の俗称です。法律に「事故物件」という明確な定義はなく、国交省ガイドラインや過去の裁判例をもとに、告知の要否で実務的に判断されます。

「瑕疵」の4分類の中の心理的瑕疵

不動産の瑕疵は、一般に①物理的瑕疵(雨漏り・傾きなど)②法律的瑕疵(再建築不可など)③環境的瑕疵(近隣の騒音・嫌悪施設など)④心理的瑕疵、の4つに分けられます。事故物件は、このうち心理的瑕疵にあたります。

どこからが事故物件?告知が必要になる範囲

死因や状況によって、事故物件に当たるかの判断が変わります。
死因や状況によって、事故物件に当たるかの判断が変わります。

告知が必要とされやすいケース

自殺・他殺、火災による死亡、発見が遅れ特殊清掃を要した孤独死などは、買主・借主の判断に重要な影響を及ぼすとして告知が必要とされやすく、実務上「事故物件」として扱われます。

原則として告知不要のケース

老衰・病死などの自然死や、日常生活の中での不慮の事故死(転倒・入浴中など)は、原則として告知不要とされ、一般には事故物件に当たらないと考えられています。ただし、発見が遅れ特殊清掃を行った場合は、告知が必要になり得ます。

「事故物件かどうか」は告知の要否で判断明確な線引きがある概念ではなく、死因・経過期間・契約形態などをふまえ、「取引の相手方の判断に重要な影響を及ぼすか」で判断されます。詳しくは告知義務のコラムもご覧ください。

事故物件の調べ方

確実なのは、不動産会社への確認と重要事項説明です。
確実なのは、不動産会社への確認と重要事項説明です。

不動産会社・重要事項説明で確認する

事故の履歴を調べる最も確実な方法は、不動産会社への確認と、契約前の重要事項説明の確認です。宅地建物取引業者には、把握している心理的瑕疵を告げる義務があります。購入・賃貸を検討する際は、遠慮せず事故の有無を質問しましょう(問えば答える義務があります)。

民間の事故物件公示サイトの注意点

民間の事故物件公示サイトもありますが、情報の正確性・網羅性は保証されておらず、誤りや古い情報が含まれる場合があります。参考程度にとどめ、最終的には売主・不動産会社への確認が確実です。

事故物件を「売りたい」「相続した」方へ

売却・相続・清掃・告知まで、まとめてご相談いただけます。
売却・相続・清掃・告知まで、まとめてご相談いただけます。

売却を考えている方

事故物件でも売れます。売却価格は通常相場の40〜50%が目安です。詳しくは事故物件の売却コラムをご覧ください。

相続した・共有名義の方

相続した事故物件の売却・相続放棄の判断は相続のコラム、共有名義の持分売却は共有持分のコラムで解説しています。

特殊清掃が必要な方

孤独死などで特殊清掃が必要な場合は特殊清掃の費用コラムをご覧ください。清掃前・現況のままでも買取のご相談を承ります。

事故物件の種類(心理的瑕疵の具体例)

心理的瑕疵にはさまざまな類型があります。
心理的瑕疵にはさまざまな類型があります。

建物内での死亡(自殺・他殺・孤独死)

最も一般的な事故物件は、建物内で人が亡くなったケースです。自殺・他殺は告知が必要とされ、孤独死も発見が遅れて特殊清掃を要した場合は告知対象になります。この類型が、いわゆる「事故物件」の中心です。

火災・事件・自然災害

火災による死亡事故があった物件、事件現場になった物件なども心理的瑕疵に含まれます。また、過去の浸水・土砂災害などの履歴は、心理的瑕疵というより環境的瑕疵として告知が問題になることがあります。

近隣の嫌悪施設(環境的瑕疵との違い)

近隣に暴力団事務所・墓地・ゴミ処理施設・騒音源などがある場合は、「環境的瑕疵」として、心理的瑕疵とは別に告知が問題になることがあります。事故物件(心理的瑕疵)とあわせて、訳あり物件と総称されることもあります。

事故物件は住むと運気が下がる?よくある疑問

気になる方は、供養やお祓いで気持ちを整える方も多くいます。
気になる方は、供養やお祓いで気持ちを整える方も多くいます。

「事故物件に住むと運気が下がる」と言われるが

「事故物件に住むと運気が下がる」「霊が出る」といった話は、科学的な根拠があるものではありません。ただし、心理的な抵抗を感じる方が多いのは事実で、それが心理的瑕疵として価格に反映されます。気になる方は、入居前にお祓い・供養を行い、気持ちを整えるケースもあります。

あえて事故物件を選ぶ人もいる

一方で、家賃・価格の安さを理由に、あえて事故物件を選ぶ人も一定数います。投資用に事故物件を購入し、告知したうえで割安に賃貸するケースもあります。こうした需要があるからこそ、事故物件でも買取・再販が成り立ちます。

供養・お性根抜きの手配もできる

相続した事故物件を手放す際、仏壇・位牌のお性根抜き(閉眼供養)や、故人への配慮を大切にしたいという方も多くいます。当社では、供養の手配や遺品の丁寧な取り扱いにも配慮しています。

事故物件に関する関連用語と、よくある質問

取引で出てくる用語を知っておくと、判断がスムーズになります。
取引で出てくる用語を知っておくと、判断がスムーズになります。

告知事項・重要事項説明とは

不動産取引では、契約前に宅地建物取引士が「重要事項説明」を行い、物件の重要な事実を説明します。事故物件であることは告知事項として、この重要事項説明の中で説明されるのが基本です。購入・賃貸を検討する際は、告知事項の記載を必ず確認しましょう。

心理的瑕疵・物理的瑕疵・環境的瑕疵・法律的瑕疵

不動産の「瑕疵(欠点・問題)」は大きく4種類に分けられます。事故物件は心理的瑕疵にあたり、雨漏り等の物理的瑕疵、再建築不可等の法律的瑕疵、近隣環境の環境的瑕疵とは区別されます。これらを総称して「訳あり物件」と呼ぶこともあります。

事故物件は火災保険・住宅ローンに影響する?

事故物件だからといって火災保険に入れないわけではありませんが、住宅ローンについては金融機関が担保評価を厳しくし、審査が通りにくくなる傾向があります。そのため買主が現金購入者に限られ、価格が下がる一因になります。

事故物件を買い取ってもらうには

事故物件を手放したい場合は、事故物件・訳あり物件を専門に扱う買取業者に相談するのが近道です。宅建業と古物商の両許可を持つ業者なら、売却・特殊清掃・遺品整理・相続手続きまで一括で対応できます。詳しくは事故物件の売却コラムもご覧ください。