事故物件を相続したら、まず確認すべき3つのこと

相続放棄には期限があるため、早めの確認が肝心です。
相続放棄には期限があるため、早めの確認が肝心です。

①相続放棄の期限(3か月)を確認する

相続放棄は、原則として自分が相続人になったことを知ってから3か月以内に家庭裁判所へ申述する必要があります。この期間を過ぎると、原則として単純承認(すべて相続)とみなされます。事故物件を含めて相続するかどうかは、この3か月が最初の分岐点です。

②物件の売却可能性と価格を把握する

「事故物件だから売れない」と思い込む前に、実際の売却価格を確認しましょう。事故物件でも通常相場の40〜50%程度で買取できることが多く、売却すれば現金が残り、管理責任からも解放されます。放棄すべきか売却すべきかは、この価格を知ってからの判断になります。

③他に相続人がいるか(共有名義になるか)を確認する

相続人が複数いる場合、遺産分割協議で分け方を決めるまでは、相続財産は相続人全員の共有状態になります。誰がどう引き継ぐかで、その後の売却の進め方が変わります。

事故物件は相続放棄した方がいい?売却との比較

相続放棄と売却、それぞれのメリット・デメリットを比較します。
相続放棄と売却、それぞれのメリット・デメリットを比較します。

相続放棄が向いているケース

明らかに負債(借金・滞納税など)の方が大きい、売却してもマイナスになる、他に引き継ぎたい財産もない——こうした場合は相続放棄が選択肢になります。ただし放棄すると、事故物件だけでなく預貯金など他の財産もすべて相続できなくなります

売却が向いているケース

事故物件でも買取で現金化でき、他にも相続したい財産がある場合は、放棄せず売却する方が手元に現金が残ります。「売れないと思っていた事故物件が、実は買取可能だった」というケースは少なくありません。

放棄しても管理義務が残ることがある相続放棄をしても、次に管理する人が決まるまでは一定の管理義務が残る場合があります。相続人全員が放棄すると、家庭裁判所が選任する相続財産清算人が財産を管理・清算しますが、その申立てには予納金(数十万円〜)が必要になることがあります。

判断は「売却価格を知ってから」

放棄と売却のどちらが得かは、その物件がいくらで売れるかで変わります。査定は無料で受けられるため、まず売却価格を把握してから、放棄の期限(3か月)内に判断するのが賢明です。

疎遠な親族・共有名義の事故物件を相続した場合

疎遠な親族の物件でも、現況確認から売却まで代行できます。
疎遠な親族の物件でも、現況確認から売却まで代行できます。

現地を見たことがない・遠方でも対応できる

「ほとんど交流のなかった親族の物件を相続した」「現地も見たことがない」「遠方に住んでいる」——こうしたケースでも、買取業者が現況確認・権利関係の調査・特殊清掃の手配まで代行できます。遠方の方はご来訪なし・郵送でのお手続きで進められる場合があります。

兄弟の共有名義なら「自分の持分だけ」売れる

兄弟姉妹で相続して共有名義になっている場合、自分の共有持分だけを、他の共有者の同意なく売却できます。共有のまま放置すると、次の相続でさらに共有者が増え、権利関係が複雑になります。早めに持分を整理することをおすすめします。

相続人の調整・連絡も任せられる

「共有者が複数いて話がまとまらない」「連絡先が分からない親族がいる」場合も、買取業者が窓口となって他の相続人へ連絡し、全体売却の調整を進められることがあります。

相続登記は2024年から義務化——放置のリスク

相続登記が未了でも、司法書士と連携して売却と並行して進められます。
相続登記が未了でも、司法書士と連携して売却と並行して進められます。

3年以内に登記しないと過料の対象に

2024年4月から相続登記が義務化されました。不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請しないと、正当な理由がない限り10万円以下の過料の対象になります。名義が亡くなった親や祖父母のまま放置されている物件は、早めの対応が必要です。

登記が未了でも売却は進められる

「名義が古いまま」「相続登記をしていない」状態でも、提携する司法書士と連携し、相続登記と売却を並行して進められます。登記が済んでいないからと諦める必要はありません。

放置するほど費用も手間も増える

相続登記を放置している間に次の相続が発生すると、相続人がねずみ算式に増え、遺産分割協議に必要な人数・手間・費用が膨らみます。事故物件を相続したら、できるだけ早く方針を決めることが、結果的に負担を減らします。

相続放棄・限定承認・単純承認の違い

相続の方法は3種類。事故物件の状況で選び方が変わります。
相続の方法は3種類。事故物件の状況で選び方が変わります。

単純承認(すべて相続する)

プラスの財産もマイナスの財産(借金など)もすべて引き継ぐのが単純承認です。何も手続きをせずに3か月が過ぎると、原則として単純承認とみなされます。事故物件も含めて相続し、売却して現金化する場合はこの方法になります。

相続放棄(すべて放棄する)

プラスもマイナスも一切引き継がないのが相続放棄です。明らかに負債超過の場合に有効ですが、預貯金など他の財産も相続できなくなります。3か月以内に家庭裁判所へ申述が必要です。

限定承認(プラスの範囲でマイナスを引き継ぐ)

相続財産のプラスの範囲内でマイナスを引き継ぐのが限定承認です。負債があるか不明な場合に使えますが、相続人全員で申述する必要があり、手続きが複雑なため利用は多くありません。

迷ったら期限内に専門家へどの方法が有利かは、事故物件の売却可能額と他の財産・負債のバランスで決まります。3か月の期限があるため、早めに売却査定を受け、必要なら司法書士・弁護士に相談しましょう。

相続した事故物件を売る流れと必要書類

相続登記から売却まで、提携士業と連携して進められます。
相続登記から売却まで、提携士業と連携して進められます。

売却までの一般的な流れ

  1. 相続人の確定(戸籍の収集)と遺産分割協議
  2. 相続登記(名義を相続人へ変更)
  3. 物件の査定・買取業者の選定
  4. 契約・特殊清掃の手配・決済・引渡し

相続登記が未了でも、買取業者と提携司法書士が連携して登記と売却を並行して進められるため、ご自身で全てを段取りする必要はありません。

主な必要書類

被相続人の戸籍(出生〜死亡)、相続人の戸籍・住民票、遺産分割協議書、固定資産税納税通知書、権利証または登記識別情報、印鑑証明書などが一般的です。何が必要かは状況により異なるため、当社がリストにしてご案内します。

相続税が心配な場合

相続財産が基礎控除を超える場合は相続税がかかることがあります。事故物件は評価額が下がる要素にもなり得ます。相続税の申告期限は10か月と短いため、税金が心配な方には提携税理士が早めにご案内します。