特殊清掃の1K・ワンルームの費用相場(目安)

汚れの程度別の目安
1K・ワンルーム・1DKの特殊清掃費用は、おおむね次のような幅で考えておくと見通しが立てやすくなります。いずれも目安で、物件の状態や時期、地域、業者によって変わります。
| 状態 | 主な作業 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 軽度(早めに発見、汚れが床の表面にとどまる) | 汚れの除去・消毒・簡易な消臭 | 数万円〜十数万円 |
| 中程度(体液が床材に染み込み、においが部屋全体に) | 床材の撤去、消毒、オゾン脱臭を数日、害虫の駆除 | 十数万円〜30万円前後 |
| 重度(下地まで汚れ、においが共用廊下・隣室へ) | 床下地・壁の一部解体、長期の脱臭、繰り返しの駆除 | 数十万円になることも |
ここに、家財の撤去・処分費が別に加わるのが一般的です。単身者の部屋でも家財が多いと、処分費だけで数万円〜十数万円かかることがあります。
「狭いから安い」とは限らない理由
1Kは部屋が一つしかないため、においが逃げる場所がなく、家具・衣類・壁紙など部屋中のものににおいが移りやすいという特徴があります。また、ユニットバスやキッチンが近く、体液が配管や床下に流れ込んでいる場合は作業が大きくなります。広さだけで判断せず、現地を見た見積もりで確認することが大切です。また、同じ汚れの程度でも、業者によって作業の進め方や含まれる範囲が違います。ある業者の見積もりには消臭が含まれていて、別の業者では別料金、ということもあるため、総額だけで比べないようにしてください。
費用全体の考え方
特殊清掃の費用相場の全体像や、誰が払うのかの基本は孤独死の特殊清掃の費用相場で解説しています。この記事では、1K・1DKという間取りに絞って見ていきます。一戸建てや2LDK以上の場合は一軒家の特殊清掃費用をご覧ください。
1Kの特殊清掃費用の内訳:何にいくらかかるのか

主な作業項目
- 初期消毒・害虫の駆除:作業者と近隣の安全のため、最初に行う作業
- 汚染物の除去:体液などで汚れた寝具・畳・カーペットなどの撤去と梱包
- 床・壁の清掃と消毒:専用の薬剤で汚れとにおいの元を取り除く
- 消臭・脱臭:オゾン脱臭機などを使い、数日かけてにおいを分解する
- 家財の仕分け・撤去・処分:貴重品の捜索、残す物と処分する物の仕分け
- 床材・下地の解体:染み込みがひどい場合に必要
1Kで金額差が出やすい項目
1Kで差が出やすいのは、消臭の日数と床の解体の有無です。においが壁紙や天井にまで移っていると、脱臭機を何日も回したり、壁紙をはがしたりする必要が出てきます。フローリングの継ぎ目から下地に体液が染みている場合は、床をはがして下地を処理しないと、においがぶり返します。オゾン脱臭の仕組みと費用の目安は特殊清掃のオゾン脱臭をご覧ください。
計算例:中程度の汚れの1Kの場合
1K・1DKの特殊清掃費用が増える要因

発見までの期間と季節
費用を大きく左右するのは、亡くなってから発見されるまでの期間と季節(室温)です。夏場や暖房がついたままの部屋では傷みが早く進み、短い期間でも汚れとにおいが広がります。発見が遅れるほど、床下への染み込みや害虫の発生が進み、作業が重くなります。
部屋の条件で増える要因
- 畳やカーペットではなく、継ぎ目のあるフローリングで下地まで染みている
- 家財やごみが多く、汚れた物の量が多い(いわゆるゴミ屋敷の状態)
- エレベーターのない建物の上の階で、搬出に人手と時間がかかる
- 浴室で亡くなり、浴槽や配管・給湯器まで処理が必要
- ペットが残されていた、またはペットの汚れもある
- においが共用廊下や隣室に広がり、作業を急ぐ必要がある
浴室の場合は浴室での孤独死と清掃、家財が多い場合はゴミ屋敷清掃と特殊清掃もあわせてご覧ください。
害虫の発生は早めの対応が費用を抑える
ハエなどの害虫は、時間がたつほど数が増え、隣の部屋や共用部にまで広がります。広がってからでは駆除の範囲が大きくなるため、害虫が出ているときは、まず駆除だけでも早く行うことが、結果的に費用を抑えることにつながります。害虫の発生のしくみは孤独死現場のハエ・ウジで解説しています。
1K・1DKの特殊清掃にかかる日数と作業の進み方

作業日数の目安
1K・ワンルームの場合、汚れの除去や家財の撤去といった作業そのものは、軽度なら1日程度で終わることもあります。ただし、においを取る消臭作業は別です。オゾン脱臭などは、機械を置いて部屋を閉め切り、時間をかけてにおいを分解するため、数日かかることがあります。床の下地まで処理が必要な場合や、においが壁や天井にまで移っている場合は、さらに日数が延びます。全体の日数は物件の状態で変わるため、見積もりの段階で「いつ完了するか」を確認しておきましょう。
1Kと1DK・1LDKで違うところ
1DKや1LDKになると、部屋が分かれているぶん、においや汚れが別の部屋まで広がっていないかどうかが費用の分かれ目になります。亡くなった場所が寝室だけで、扉を閉めていた場合は、作業の範囲をしぼれることもあります。反対に、扉が開いたままで長い期間がたっていると、すべての部屋の消臭や、家具・カーテンの処分が必要になります。間取りよりも「においと汚れがどこまで届いているか」で費用が決まると考えてください。
集合住宅ならではの配慮
1Kはアパートやマンションの一室であることがほとんどです。作業中は、廊下やエレベーターを通って汚れた物を運び出すため、運び出す物の梱包、作業時間帯、作業員の服装など、ほかの住人への配慮が欠かせません。業者がどのように近隣に配慮して作業するかも、見積もりのときに確認しておきたい点です。分譲マンションの場合は、管理組合や管理会社への連絡も必要になります。
1Kの特殊清掃費用は誰が払う?賃貸と持ち家の違い

賃貸の1Kの場合
1Kやワンルームは賃貸であることが多い間取りです。賃貸で入居者が亡くなった場合、部屋を元に戻す費用(原状回復費)は、賃貸借契約の内容や事情によって、相続人や連帯保証人に請求されることがあります。ただし、どこまでが借りた側の負担になるかは、亡くなった状況や契約の内容で変わります。請求の範囲で迷ったら、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」も参考になります。このガイドラインでは、年数がたって自然に古くなった部分(経年劣化)や、普通に暮らしていて生じる傷み(通常損耗)は、原則として貸主の負担とする考え方が示されています。特殊清掃が必要になった部分がどこまで借りた側の負担になるかは、契約の内容と個別の事情で判断されます。くわしくは賃貸で孤独死したら損害賠償は誰が払う?をご覧ください。
連帯保証人の負担には上限がある場合も
2020年4月1日以降に結ばれた賃貸借契約では、個人が連帯保証人になる場合、極度額(保証する上限額)の定めがないと保証契約は無効になります。連帯保証人として請求を受けたときは、契約書で極度額の記載を確認してください。
持ち家(分譲マンションの1Kなど)の場合
分譲マンションの1Kや、投資用ワンルームを本人が所有していた場合は、その部屋を相続する人が費用を負担するのが原則です。相続放棄を考えている場合は、清掃や家財の処分を進める前に弁護士・司法書士に相談してください。
1Kの特殊清掃で費用を抑えるための注意点

自分で掃除しようとしない
「1Kくらいなら自分で片付けられる」と考える方もいますが、おすすめしません。汚れには細菌などが含まれていることがあり、専用の防護具なしで触れるのは危険です。また、市販の消臭剤や芳香剤でにおいを一時的に隠すと、においの元がどこにあるか分かりにくくなり、かえって作業が増えることがあります。窓を長時間開け放つと、においや害虫が近隣に広がることもあります。
費用を抑えるためにできること
- 2〜3社から見積もりを取り、内訳で比べる
- 形見として残したい物を先に伝え、仕分けの手間を減らす
- 値段のつく家電や家具は買取に回し、処分費と相殺できるか聞く
- 原状回復(リフォーム)の範囲は、今後の使い方(貸す・売る)が決まってから決める
「告知」のことも頭に入れておく
国土交通省のガイドラインでは、病死や老衰などの自然死は原則として告知不要ですが、長期間発見されず特殊清掃が行われた場合は告知の対象になります。賃貸の場合は、特殊清掃などが行われた場合は発覚から、おおむね3年が経過すると原則として告知不要とされています。清掃をしたかどうかが、その後の貸し方・売り方にも関わってきます。くわしくは孤独死は事故物件になる?をご覧ください。
特殊清掃のあと、その部屋をどうするか迷ったら

貸すか、売るかで必要な工事が変わる
分譲マンションの1Kや投資用ワンルームを相続した場合、清掃のあとに貸し続けるのか、売るのかを決める必要があります。貸すならクロスや床の張り替えなどの原状回復が必要になり、告知をしたうえでの家賃設定も考えなければなりません。売る場合は、リフォームの費用がそのまま売却価格に上乗せされるとは限らないため、どこまで工事をするかは慎重に決めたいところです。
清掃前・家財が残ったままでもご相談いただけます
株式会社GEEZは、事故物件・孤独死物件を当社が直接買い取る不動産会社です。特殊清掃の前でも、遺品や家財が残ったままでもご相談を受けています。古物商許可があるため、家財の回収もあわせて行えます。契約不適合責任は免責で買い取り、チラシやポータルサイトへの掲載はしないため、近所や同じマンションの方に知られずに進められます。
相談は無料です
「清掃を先にやるべきか」「このまま売れるのか」という段階のご相談でもかまいません。査定・相談は無料、秘密は厳守します。相談フォームまたはお電話(06-7777-4333/10:00〜19:00、水・日定休)からどうぞ。









