ゴミ屋敷清掃と特殊清掃の違い

「物の量」の問題か、「汚れ・におい」の問題かで、必要な作業が変わります。
「物の量」の問題か、「汚れ・におい」の問題かで、必要な作業が変わります。

ゴミ屋敷清掃は「物の量」を片付ける作業

ゴミ屋敷清掃は、部屋や家にたまった大量のごみや不用品を仕分けし、運び出して処分する作業です。床が見えないほど物が積み重なっている、通路がふさがれている、といった状態を、生活できる状態に戻すことが目的です。主な作業は、仕分け、袋詰め、搬出、処分、そして簡単な清掃です。汚れが少なければ、特殊な薬剤や機械は使わずに済むこともあります。

特殊清掃は「汚れ・におい・害虫」を取り除く作業

特殊清掃は、孤独死などで生じた体液の汚れ、強いにおい、害虫を、専用の薬剤や機械、防護具を使って取り除く作業です。消毒やオゾン脱臭、床材の撤去などを行います。作業の内容は特殊清掃とは?作業内容・遺品整理との違いでくわしく解説しています。

孤独死があったゴミ屋敷では両方が必要

ゴミ屋敷清掃特殊清掃
主な目的大量の物を片付ける汚れ・におい・害虫を取り除く
主な作業仕分け・搬出・処分消毒・脱臭・害虫駆除・床材の撤去
必要な装備作業着・手袋・マスクなど防護服・専用薬剤・脱臭機など
費用を決めるもの物の量・処分の手間汚れの範囲・発見までの期間・季節

ごみの中で亡くなっていた場合、汚れやにおいが積み重なった物にまで染み込んでいるため、物を運び出す作業自体が特殊清掃の一部になります。物が多いほど害虫のすみかも多く、駆除も難しくなります。どちらか一方だけを得意とする業者もいるため、依頼する前に両方に対応できるか確認しましょう。

ゴミ屋敷の特殊清掃の費用目安

物の量と汚れの範囲の掛け算で、費用は大きく変わります。
物の量と汚れの範囲の掛け算で、費用は大きく変わります。

費用の目安

状態費用の目安
1K・ワンルームで、ごみが床を覆っている程度数万円〜数十万円
1Kで、ごみが腰の高さ以上に積み重なっている数十万円になることも
一戸建てで、複数の部屋や物置までごみがある数十万円〜100万円を超えることも
上記に加えて、孤独死があり特殊清掃が必要上記に特殊清掃の費用が加わる

いずれも目安で、物件の状態や時期、地域、業者によって変わります。ゴミ屋敷の片付けは、ごみの量(トラック何台分か)と作業員の人数・日数でおおむね決まり、そこに特殊清掃の費用が上乗せされるイメージです。特殊清掃の費用の全体像は孤独死の特殊清掃の費用相場をご覧ください。

費用が増える要因

  • ごみの量が多く、トラックの台数や作業日数が増える
  • 生ごみや液体の入った容器が多く、分別に手間がかかる
  • 害虫が大量に発生している
  • エレベーターのない建物の上の階、トラックが近くに止められない立地
  • 家電リサイクル法の対象になる家電や、処分しにくい物が多い

貴重品の捜索も費用と時間に影響する

ごみの中に、通帳、印鑑、現金、権利証、保険の書類などがまぎれていることは珍しくありません。相続の手続きに必要な物を見落とさないよう、一つずつ確認しながら仕分けるため、その分の時間と人手がかかります。探してほしい物があるときは、見積もりの段階で業者に伝えておくと、取りこぼしを防げます。写真やアルバム、手紙など、お金に代えられない思い出の品も同じです。業者によっては、見つかった物を箱にまとめて保管し、あとで家族に引き渡してくれるところもあるので、扱い方を事前に相談しておきましょう。

ゴミ屋敷とセルフネグレクトの関係

ごみがたまるのは、本人の性格だけの問題ではないことがあります。
ごみがたまるのは、本人の性格だけの問題ではないことがあります。

セルフネグレクトとは

セルフネグレクトとは、自分の身の回りの世話や健康の管理ができなくなったり、しなくなったりする状態のことで、「自己放任」とも呼ばれます。食事や入浴をしない、病院に行かない、ごみを捨てられずに家にためてしまう、といった形で表れます。病気やけが、認知機能の低下、大切な人との死別、人とのつながりの減少など、さまざまなきっかけで起こると考えられています。

ゴミ屋敷と孤独死が重なりやすい理由

ごみがたまった住まいでは、つまずいて転びやすい、体調を崩しても助けを呼びにくい、周りの人が訪ねにくく異変に気づかれにくい、といった状態が重なります。そのため、ゴミ屋敷の状態は孤独死や、発見の遅れにつながりやすいといわれます。孤独死の原因やなりやすい人の特徴は孤独死の原因で解説しています。

ご遺族が自分を責めないために

ごみであふれた住まいを目にすると、「もっと早く気づいていれば」とご自分を責める方が少なくありません。けれども、セルフネグレクトは本人が助けを拒むことも多く、家族だけで防ぐのは簡単ではありません。自治体によっては、ごみがたまった住まいについて、福祉の窓口と連携して片付けや生活の立て直しを支援する取り組みを行っているところもあります。離れて暮らす家族が気になる場合は、地域包括支援センター(高齢者の暮らしを支える地域の相談窓口)に相談する方法もあります。見守りの方法は離れて暮らす親の孤独死を防ぐ方法をご覧ください。

ゴミ屋敷の片付けと特殊清掃の進め方

緊急の作業と、落ち着いてからの作業を分けて考えます。
緊急の作業と、落ち着いてからの作業を分けて考えます。

一般的な進め方

  1. 現地調査・見積もり(ごみの量、汚れの範囲、害虫の状況を確認)
  2. 害虫の駆除と、亡くなった場所の周りの汚れた物の撤去
  3. ごみの仕分けと、貴重品・重要書類の捜索
  4. ごみ・不用品の搬出と処分、値段のつく物の買取
  5. 床や壁の清掃・消毒、オゾン脱臭などの消臭
  6. 必要に応じて床材の撤去や下地の処理

処分は許可のある業者で

家庭から出るごみを業として集めて運ぶには、原則として市町村の一般廃棄物収集運搬業の許可が必要です。ゴミ屋敷の片付けでは大量のごみが出るため、許可のない回収業者に頼むと、不法投棄や、回収の当日になって高い料金を請求されるといったトラブルにつながるおそれがあります。業者に「処分はどこに頼んでいますか」とたずね、許可業者で処分する体制があるか確認しましょう。業者の選び方は特殊清掃業者の選び方で解説しています。

相続放棄を考えているなら、片付ける前に専門家へ

相続放棄は、相続人になったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所に申し立てます。相続財産を処分すると、相続を認めた(法定単純承認)とみなされるおそれがあります。ごみに見えても、中に価値のある物や大切な書類がまぎれていることもあるため、片付けを始める前に弁護士・司法書士に確認してください。くわしくは親が孤独死したら相続放棄すべき?をご覧ください。

ゴミ屋敷の清掃でよくある誤解と注意点

近所への配慮や、行政とのかかわりも知っておきたい点です。
近所への配慮や、行政とのかかわりも知っておきたい点です。

誤解:「家族で片付ければ安く済む」

ごみの量が少なく、汚れもない部分であれば、家族で片付けるのは費用を抑える方法の一つです。ただし、孤独死があった場合や、害虫が発生している場合、生ごみや液体がたまっている場合は、けがや感染のおそれがあるため、専門業者に任せてください。重い物を運ぶ作業や、積み上がった物がくずれる危険もあります。家族が行うのは、形見分けや書類探しなど、安全な範囲にとどめるのが賢明です。家族だけで片付けを始めると、何週間、何か月とかかって途中で手が止まってしまうことも多く、そのあいだに害虫やにおいが広がるおそれもあります。

近所の人への配慮

ゴミ屋敷の状態が続いていた場合、においや害虫、火災の心配などで、すでに近所の方が不安を感じていることがあります。片付けの作業では、トラックの出入りや大量の搬出で、さらに目立つことにもなります。作業前に一言あいさつをし、作業の予定と連絡先を伝えておくと、その後の関係が変わります。苦情への対応は事故物件の近隣からの苦情への対応も参考にしてください。

空き家のまま放置しない

片付けが大変だからといって、ごみが残ったまま空き家にしておくと、害虫やにおい、建物の傷み、放火の心配などで近隣に迷惑をかけるおそれがあります。2023年12月に施行された改正空家対策特別措置法では、管理が不十分な空き家が「管理不全空家」として指導・勧告の対象になり、勧告を受けると固定資産税の住宅用地特例が外れます。放置のリスクは孤独死後の空き家を放置するリスクで解説しています。

ゴミ屋敷のまま家を売ることはできる?

片付けの前でも、売却の相談はできます。
片付けの前でも、売却の相談はできます。

仲介では片付けが前提になりやすい

一般的な仲介で家を売る場合、買い手は内覧をして家の状態を確かめるため、ごみがあふれたままでは買い手が見つかりにくくなります。そのため、仲介で売るなら片付けと清掃を済ませてから売り出すのが一般的で、その費用は売主が先に負担することになります。孤独死があった場合は、告知が必要になることも多く、さらに買い手が限られます。

買取なら片付け前でも相談できる

不動産会社が直接買い取る「買取」では、ごみや家財が残ったままの状態で相談でき、片付けや清掃は買主側が引き受け、その費用を見込んだうえで価格を出すのが一般的です。売主は、片付け業者や清掃業者を探して何度も立ち会う必要がなくなります。価格は仲介より下がりやすいものの、先に費用を払わずに済む、早く終わる、近所に知られにくい、といった利点があります。家財が残ったままの売却については遺品が残ったまま事故物件を売る方法でも解説しています。

どちらがよいかは「片付け費用」と「手間」で比べる

片付けと清掃の見積もりを取り、その金額と手間、売れるまでの期間を考えたうえで、仲介と買取を比べるのがおすすめです。片付けに数十万〜100万円以上かかる見込みなら、そのまま買取に出したほうが、手元に残るお金や負担の面で有利になることもあります。事故物件の売り方の全体像は事故物件は売れる?をご覧ください。

片付ける前に、まずはご相談ください

ごみや家財が残ったままの状態でもご相談いただけます。
ごみや家財が残ったままの状態でもご相談いただけます。

ごみ・家財が残ったままの家も買い取ります

株式会社GEEZは、事故物件・孤独死物件・相続物件・空き家を当社が直接買主となって買い取る不動産会社です。大阪府全域に対応しています。特殊清掃の前でも、ごみや家財が残ったままでもご相談いただけます。古物商許可があるため、値段のつく家財の回収もあわせて行えます。

近所に知られず、売ったあとの不安も少なく

チラシやポータルサイトへの掲載をしないため、近所に知られずに売却を進められます。契約不適合責任は免責で買い取るので、売ったあとに建物の不具合を理由に責任を問われる心配を減らせます。

相談・査定は無料です

「片付けの見積もりが高くて迷っている」「部屋の中を見せるのがつらい」という段階でもかまいません。秘密は厳守します。相談フォーム、またはお電話(06-7777-4333/10:00〜19:00、水・日定休)でお問い合わせください。