事故物件の買取業者の選び方は「手取り額・条件・対応」の3軸で比べる

買取業者とは「自分で物件を買う不動産会社」
不動産の売り方には、大きく分けて仲介と買取があります。仲介は、不動産会社が買主を探してくれる方法です。買取は、不動産会社そのものが買主になる方法です。事故物件は一般の買主に敬遠されやすく、仲介では時間がかかることが多いため、買取を選ぶ方が少なくありません。仲介と買取の違いや相場の考え方は、事故物件は売れる?売却価格の相場と高く手放すコツで詳しく説明しています。
査定額が一番高い業者が、最後に一番得とは限らない
買取の査定額は、業者ごとにかなり差が出ます。ただし、最初に示された金額が、そのまま手元に残るとは限りません。契約の直前に「室内の状態が想定より悪い」として減額されたり、残置物(家に残った家財)の撤去費用や清掃費用を売主が負担する条件になっていたりすると、査定額が高くても手取りは少なくなることがあります。
比べるべきは3つの軸
- 手取り額:買取価格から、売主が負担する費用(清掃・残置物撤去・登記・税金など)を引いた金額
- 契約条件:契約不適合責任(売ったあとに見つかった問題の責任)の扱い、引き渡しの時期、残置物をそのままにできるか
- 対応:事故物件の事情を理解したうえで、質問にわかりやすく答えてくれるか、急かさないか
この3つを紙に書き出し、業者ごとに埋めていくだけでも、判断はずっと楽になります。
事故物件の買取業者を選ぶ7つのチェックポイント

まずは免許・許可を自分で確かめる
不動産を継続して買い取り、転売する会社は、宅地建物取引業の免許が必要です。免許番号は会社のホームページや名刺に「大阪府知事(2)第○○号」「国土交通大臣(1)第○○号」のように書かれています。かっこの中の数字は免許の更新回数の目安で、数字が大きいほど長く営業を続けていることを示します。国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で、会社名や免許番号から実在を確認できます。
また、家財や遺品を買い取ったり引き取ったりする場合は、古物商許可を持っているかも確認しておくと安心です。
見るべき7つのポイント
- 宅建業免許があるか:検索システムで会社名と所在地が一致するか
- 事故物件の取り扱いに慣れているか:告知の考え方や特殊清掃の流れを具体的に説明できるか
- 査定額の根拠を説明するか:周辺の取引事例や、差し引いた費用の内訳を示してくれるか
- 契約不適合責任を免責にできるか:売ったあとに雨漏りやシロアリが見つかっても、売主が責任を負わない条件か
- 残置物・遺品をそのままで引き渡せるか:撤去費用を誰が負担するか
- 費用の負担が明確か:登記費用、測量費、清掃費などが見積もりや契約書に書かれているか
- 秘密を守る売り方か:チラシやポータルサイトに載せずに進められるか
説明のていねいさは「質問への答え方」でわかる
「告知はどこまで必要ですか」「相続登記がまだですが売れますか」といった質問に、わからないことはわからないと言い、確認が必要なことは確認してから答える業者は信頼しやすいと言えます。反対に、どんな質問にも「大丈夫です」とだけ返す場合は、具体的な説明を求めてみてください。
あわせて、会社の所在地に実際の事務所があるか、連絡先が携帯電話だけになっていないか、担当者の名前と宅地建物取引士の資格の有無を教えてくれるかも見ておきましょう。売却は相談から決済まで数週間から数か月かかることがあります。途中で担当者と連絡が取れなくなると、それだけで大きな不安につながります。最初の電話やメールの返事が早く、記録に残る形で説明してくれるかどうかも、選ぶときの材料になります。
査定額だけで買取業者を選ぶと損をしやすい理由

契約直前の減額に注意する
電話や写真だけで出した査定額(机上査定)は、現地を見たあとの金額と違うことがあります。これ自体はおかしなことではありません。問題になるのは、相談の段階で高い金額を伝え、契約直前になって大きく下げる進め方です。訪問査定のあとに出た金額が「最終の買取価格」なのか、まだ変わる可能性があるのかを、書面やメールで確認しておきましょう。
手取り額で比べる計算例
計算例:2社から次のような提示があったとします(金額は説明のための仮の数字です)。
| 項目 | 業者X | 業者Y |
|---|---|---|
| 買取価格 | 900万円 | 850万円 |
| 残置物撤去費(売主負担) | 40万円 | 0円(業者負担) |
| 特殊清掃費(売主負担) | 30万円 | 0円(業者負担) |
| 契約不適合責任 | 引き渡し後3か月は売主負担 | 免責 |
| 手取りの目安 | 830万円(ほかに修補リスクあり) | 850万円 |
この例では、買取価格は業者Xのほうが高いのに、手取りは業者Yのほうが多くなります。さらに業者Xは、引き渡し後に設備の故障などが見つかると売主が修理費を負担する可能性が残ります。
支払いの時期と確実さも価値のうち
相続税の納付や、固定資産税・管理費の負担がある場合は、いつ代金が入るかも大切です。「買主が見つかったら買います」という条件付きの提案は、実質的には仲介に近いこともあります。業者自身の資金で、いつまでに決済できるのかを確認しましょう。
また、売れるまでの間も、固定資産税や火災保険料、マンションなら管理費と修繕積立金がかかり続けます。空き家のまま長く置くと、建物の傷みや近隣への影響も心配になります。少し安くても早く確実に売れる提案と、高いけれど時期や条件が不確かな提案のどちらが合っているかは、ご家庭の事情によって違います。金額だけでなく、時間と手間も含めて比べてみてください。
買取業者と契約する前に確認すること

売買契約書で必ず読む条項
- 売買代金と支払い時期:手付金の有無と金額、残代金の決済日
- 契約不適合責任:「売主は契約不適合責任を負わない」と書かれているか。期間付きで負う条件になっていないか
- 告知事項の記載:事故や孤独死の事実を、買主(業者)が承知のうえで買うと書かれているか
- 残置物の扱い:家財を残したまま引き渡せるか、撤去費用は誰が負担するか
- 解除の条件:どんな場合に契約を解除でき、違約金はいくらか
契約不適合責任は、2020年4月1日施行の改正民法で「瑕疵担保責任」から変わった仕組みです。個人の売主は特約で免責にできますが、知っていながら告げなかった事実は免責されません。事故の内容や、わかっている不具合は、買取であっても正直に伝えておくことが自分を守ることにつながります。詳しくは事故物件の契約不適合責任と免責特約をご覧ください。
費用の負担を一覧にしてもらう
買取でも、売主に費用がかかる場合があります。たとえば、相続登記の登録免許税や司法書士報酬、住宅ローンが残っている場合の抵当権抹消費用、売買契約書に貼る印紙代などです。どの費用を売主が払い、どの費用を業者が払うのかを、契約前に一覧で出してもらうと、手取りの見通しが立ちます。
相続人が複数いるときは全員の同意を
相続した家を売る場合、原則として相続登記を済ませたうえで、名義人全員が売買に同意する必要があります。兄弟で意見が分かれているときは、兄弟で相続した事故物件の売却も参考にしてください。相続や登記の判断は、司法書士・弁護士に確認しながら進めると安心です。
買取業者選びで注意したい点とよくある誤解

その場での即決を迫られたら一度持ち帰る
「今日決めてくれればこの金額で」「他社に聞くなら話はなかったことに」と即決を迫る場合は、注意が必要です。事故物件の売却は、気持ちの整理がつかないまま進めると後悔が残りやすいものです。考える時間をくれる業者かどうかは、選ぶうえで大切な目安になります。
誤解1:「事故物件は買い叩かれるのが当たり前」
事故物件は一般の物件より価格が下がりやすいのは事実ですが、下がり幅は事故の内容、清掃の状況、立地、建物の状態で大きく変わります。根拠を示さずに大幅な値引きだけを求める提案はうのみにせず、ほかの業者の意見も聞いてみましょう。価格の考え方は事故物件はどれくらい安くなる?が参考になります。
誤解2:「特殊清掃や遺品整理を終えてからでないと相談できない」
清掃前でも、家財が残ったままでも相談はできます。むしろ、清掃や解体を先に自分で進めると、その費用がかえって負担になることがあります。どこまで自分で進めるべきかは、業者に査定してもらってから決めても遅くありません。ただし、相続放棄を考えている場合は、家財の処分が相続を認めたとみなされる(単純承認)おそれがあるため、先に弁護士・司法書士へ確認してください。
次に何をすればいいか:比べる準備と相談の進め方

相談前に用意しておくとよいもの
- 物件の住所がわかるもの(固定資産税の納税通知書、登記事項証明書など)
- 事故や孤独死があった時期と、わかる範囲の状況
- 特殊清掃や遺品整理をすでに行ったかどうか、見積書があればその写し
- 相続人の人数と、相続登記を済ませているかどうか
必要書類の詳しい一覧は事故物件の査定の仕組みと必要書類にまとめています。
2〜3社に同じ条件で聞いてみる
比べるときは、すべての業者に同じ情報を伝え、「買取価格」「売主が負担する費用」「契約不適合責任の扱い」「決済までの期間」を同じ形式で出してもらいましょう。数字と条件がそろえば、どこに頼むべきかは自然と見えてきます。
株式会社GEEZへのご相談
株式会社GEEZ(ジーズ)は、大阪府全域で事故物件・孤独死物件・相続物件を当社が直接買主となって買い取る不動産会社です(宅地建物取引業 大阪府知事(2)第62068号/古物商許可 大阪府公安委員会 第62102R070318号)。特殊清掃前や家財が残ったままでもご相談いただけ、契約不適合責任は免責で買い取ります。チラシやポータルサイトに載せないため、近所に知られずに進められます。査定・相談は無料で、秘密は守ります。ほかの業者と比べるための1社としても、お気軽に相談フォームまたはお電話(06-7777-4333/10:00〜19:00、水・日定休)でご連絡ください。









