【方法1】不動産会社に直接聞く(最も確実)

聞かれたら答える義務がある
国土交通省のガイドラインでは、告知期間を過ぎた事案や自然死であっても、買主・借主から質問された場合、把握している事実は告げる必要があるとされています。つまり、こちらから聞けば、不動産会社は知っていることを答えなければなりません。
上手な聞き方
- 「この部屋(建物)で、過去に人が亡くなったことはありますか?」
- 「特殊清掃や大規模なリフォームをした履歴はありますか?」
- 「前の入居者はなぜ退去したかご存じですか?」
口頭だけでなく、メールなど記録に残る形で回答をもらうと、後からトラブルになったときの証拠になります。
聞くタイミングは「申し込みの前」
気になるなら、内見のときか、申し込み・契約の前に聞いておきましょう。契約書に署名した後で事故物件だとわかると、解約に違約金や手間がかかることがあります。聞きにくいと感じる方も多いのですが、不動産会社にとってはよくある質問です。遠慮する必要はありません。
回答をもらったら確かめたいこと
- 「ない」という回答は、この部屋のことか、建物全体のことか
- 不動産会社が貸主・売主に確認したうえでの回答か、手元の資料だけで答えたものか
- 「ある」場合は、いつ頃・どこで・どのような状況だったか、清掃やリフォームの内容
「わかりません」という回答だった場合は、貸主・売主に確認してもらえるかをお願いしてみましょう。
【方法2】重要事項説明書・物件資料を確認する

「告知事項あり」「心理的瑕疵あり」の記載
事故物件は、物件ポータルサイトや募集図面に「告知事項あり」「心理的瑕疵あり」「訳あり」と書かれていることがあります。サイトによっては検索条件で除外・絞り込みもできます。
重要事項説明書の「その他」欄
契約前に宅地建物取引士から説明を受ける重要事項説明書では、「その他重要な事項」や「備考」欄に、人の死に関する事実が記載されます。署名する前に必ず目を通し、気になる記載があれば説明を求めましょう。
重要事項説明書は事前にもらって読める
重要事項説明は契約の直前に行われることが多く、その場で長い書類をすべて読むのは大変です。「事前に写しを送ってほしい」と頼めば、前もって目を通せることがあります。説明の流れや読み方は重要事項説明と事故物件のコラムで解説しています。
購入なら「告知書(物件状況等報告書)」も確認
中古の家やマンションを買う場合は、売主が記入する告知書(物件状況等報告書)も見せてもらいましょう。雨漏りや設備の不具合とあわせて、過去の事件・事故などについて売主が知っていることを書く欄があります。国交省のガイドラインでも、売主・貸主にこの書類への記載を求めることが望ましいとされています。
「告知事項あり」の中身は事故とは限らない
「告知事項あり」と書かれていても、人の死に関することとは限りません。たとえば次のような内容もあります。
- 雨漏り・シロアリ・建物の傾きなどの不具合(物理的な問題)
- 近くに気になる施設がある(環境的な問題)
- 再建築ができない、法令上の制限がある(法律上の問題)
何についての告知なのかは、遠慮せずに確認しましょう。
【方法3】事故物件公示サイトで調べる(注意点あり)

事故物件公示サイトとは
インターネット上には、ユーザーの投稿などをもとに、過去に事件・事故があった物件を地図上に表示する民間の事故物件公示サイトがあります(代表的なものに「大島てる」など)。住所や地図から、気になる物件の周辺を調べることができます。
利用時の注意点
- 投稿にもとづく情報が含まれ、誤りや古い情報があることがある
- すべての事故物件が載っているわけではない(載っていない=安全ではない)
- 部屋番号まで正確とは限らず、同じ建物の別の部屋の情報のこともある
- 告知義務の対象外となる自然死なども掲載されていることがある
- 建物の建て替えや住所の変更で、今の建物とは関係のない情報が残っていることがある
また、サイトに載っているのは主に事件や事故の情報で、特殊清掃が行われた孤独死などは、近所で知られていなければ載らないことも多くあります。反対に、掲載されている物件でも、実際には告知の対象にならない出来事だった、ということもあります。
あくまで「気づくきっかけ」として使い、気になる情報があれば不動産会社に確認するのが正しい使い方です。サイトの見方や、載っている情報の扱いは事故物件サイトの見方で詳しく解説しています。
確認するときの伝え方
「サイトに載っていたのですが本当ですか」と、そのまま聞いて問題ありません。住所や建物名、掲載されていた内容(時期・状況)を伝えると、不動産会社も貸主・売主に確認しやすくなります。回答はメールなど記録に残る形でもらっておくと安心です。
【方法4〜6】物件情報・現地で見分けるサイン

方法4:周辺相場より明らかに安い
同じエリア・同じ広さ・同じ築年数の物件と比べて、家賃や価格が2割以上安い場合は理由を確認しましょう。比べるときは、ポータルサイトで条件をそろえて3〜5件ほど並べてみると、相場からどれくらい離れているかがわかりやすくなります。事故物件以外にも、騒音・日当たり・設備の問題などが理由のこともあります。
方法5:一部屋だけ不自然にリフォームされている
築年数が古い建物なのに、その部屋だけ床・壁・水回りがすべて新品になっている、部分的に床材が張り替えられているといった場合は、特殊清掃後のリフォームの可能性があります。
方法6:建物名が変わっている・募集が繰り返されている
マンション・アパートの名称が途中で変更されている、同じ部屋が短期間で何度も募集に出ている、定期借家(短期契約)で格安募集されているといったケースも、確認のきっかけになります。
サインの読み方と確認方法
| サイン | 事故以外に考えられる理由 | 確認の仕方 |
|---|---|---|
| 相場より大幅に安い | 騒音・日当たり・設備の古さ・急いで売りたい事情 | 安い理由を不動産会社に直接聞く |
| 一部だけ新しい内装 | 前の入居者の使い方が悪かった、漏水の修理 | リフォームの時期と理由を聞く |
| 建物名の変更 | オーナーの交代、外観の改修 | 変更の時期と理由を聞く |
| 短期間で何度も募集 | 周辺環境の問題、家賃設定 | 前の入居者の退去理由を聞く |
どのサインも、それだけで事故物件と決めつけることはできません。「気になる点がある」と気づいたら、不動産会社に理由を聞いて確かめる、という使い方をしましょう。
内見で見ておきたいところ
内見では、においがこもっていないか、一部の床だけ材質や色が違わないか、芳香剤が不自然に多く置かれていないかなども見ておきましょう。においは窓を閉めた状態でしばらく部屋にいるとわかりやすくなります。
【方法7】近隣・管理人に聞く/それでも不安なときは

管理人や近所の人に聞く
購入を検討している場合は、マンションの管理人や近隣の方に話を聞くのも一つの方法です。ただし、プライバシーに関わる話題なので、聞き方には配慮しましょう。
たとえば「このあたりに引っ越しを考えているのですが、住みやすいですか」と、街の様子を聞く流れの中で建物のことを尋ねると、相手も答えやすくなります。聞いた話はうわさの場合もあるため、そのまま信じるのではなく、最後は不動産会社に確認しましょう。なお、ガイドライン上も、不動産会社には近隣への聞き込みまでする義務はないとされています。自分で確かめたいことがある場合に限って使う方法と考えてください。
契約後に事故物件だと判明したら
告知すべき事実を知りながら伝えられなかった場合は、契約の解除や損害賠償を求められる可能性があります。まずは不動産会社・貸主に事実確認を求め、話がまとまらなければ自治体の消費生活センターや弁護士に相談しましょう。
- 事実がわかった経緯(だれから・いつ・どんな内容を聞いたか)をメモに残す
- 契約前に受けた説明や、もらった書類・メールを集める
- 不動産会社・貸主(売主)に、書面やメールで事実確認を求める
- 回答に納得できなければ、消費生活センターや弁護士に相談する
契約を解除できるか、損害賠償を求められるかは、告知が必要な事案だったか、相手が知っていたかなどによって判断されます。結論は事情によって違うため、弁護士に確認してから動くのが安全です(告知義務違反の考え方は告知義務違反のコラムで解説しています)。
事故物件を「売る側」の方へ
ご自身が所有する物件で事故があり、売却をお考えの場合は、告知の範囲や価格について告知義務・価格相場のコラムもご覧ください。株式会社GEEZでは大阪府全域で事故物件の買取を行っており、近所に知られずに売却を進められます。相談フォームからお気軽にお問い合わせください。
7つの調べ方の比較と、おすすめの順番

7つの方法の比較
| 方法 | 確実さ | 手軽さ | ひとこと |
|---|---|---|---|
| 1. 不動産会社に聞く | 高い | 高い | まずはこれ。回答は記録に残す |
| 2. 重要事項説明書・物件資料 | 高い | 中 | 契約前に必ず読む。事前に写しをもらう |
| 3. 事故物件公示サイト | 低〜中 | 高い | きっかけとして使う。載っていなくても安心しない |
| 4. 相場との比較 | 低い | 高い | 安い理由を聞くきっかけに |
| 5. 内装の様子 | 低い | 中 | 内見のときに確認 |
| 6. 建物名・募集の履歴 | 低い | 中 | 気になる点があれば理由を聞く |
| 7. 近隣・管理人 | 中 | 低い | 購入のときに。聞き方に配慮 |
おすすめの進め方
- 物件を探す段階で、相場との比較や公示サイトで気になる点がないかを見る
- 内見のときに、内装やにおいを確認する
- 申し込みの前に、不動産会社に「過去に人が亡くなったことはありますか」と聞き、回答をメールでもらう
- 契約前に、重要事項説明書(購入なら告知書も)を読む
- 購入の場合は、必要に応じて管理人や近隣にも話を聞く
賃貸と購入で確認の深さを変える
賃貸は住む期間が比較的短く、合わなければ引っ越すこともできます。一方、購入は長く住み、将来売るときの価格にも影響するため、購入の場合はより丁寧に確認しておくことをおすすめします。賃貸探しのコツは事故物件を避けて賃貸を探す、マンション購入の注意点はマンション購入と事故物件で解説しています。









