事故物件の賃貸の探し方は大きく3つ

探す場所によって、見つかる物件の数や情報の詳しさが違います。
探す場所によって、見つかる物件の数や情報の詳しさが違います。

探し方の全体像

探し方特徴向いている人
ポータルサイトで検索件数が多く、自分のペースで比較できるまず相場感をつかみたい人
不動産会社に相談ネットに出ていない物件や、くわしい事情を聞けるエリアや条件が決まっている人
URの特別募集住宅公的な賃貸住宅。URの店舗で申し込む団地・大規模住宅でもよい人

どれか一つに絞る必要はありません。ポータルサイトで相場をつかみ、気になる地域の不動産会社に相談し、あわせてURも確認する、という組み合わせが効率的です。

そもそも「事故物件」として募集されるのはどんな部屋か

2021年10月に国土交通省が公表したガイドラインでは、賃貸の場合、自殺・他殺・火災による死亡や、発見が遅れて特殊清掃が行われた死亡などについて、事案の発生(特殊清掃等が行われた場合は発覚)からおおむね3年間は借主に告げることとされています。一方、老衰や病死などの自然死、日常生活の中での事故は原則として告知不要です。つまり「告知事項あり」と書かれて募集される部屋は、主にこの3年以内に告知の必要な出来事があった部屋だと考えると分かりやすいでしょう。期間の考え方は事故物件の告知義務は何年で消える?でくわしく解説しています。

事故物件の数はそれほど多くない

事故物件は、すべての賃貸物件のうちのごく一部です。希望のエリアや間取りにぴったり合う部屋がすぐ見つかるとは限りません。条件を少し広げる、時間に余裕を持って探す、という姿勢が大切です。

ポータルサイトで事故物件の賃貸を探すコツ

物件ページの「備考」「特記事項」欄に告知が書かれていることが多くあります。
物件ページの「備考」「特記事項」欄に告知が書かれていることが多くあります。

フリーワードで「告知事項あり」「心理的瑕疵」と検索する

大手の賃貸ポータルサイトには、事故物件だけを絞り込む専用の条件がないことが一般的です。そこで、フリーワード検索に「告知事項あり」「心理的瑕疵」「告知事項」などと入れて探します。心理的瑕疵(かし)とは、住む人が心理的に抵抗を感じる欠点のことで、事故物件の言い換えとしてよく使われます。言葉の意味は心理的瑕疵とはで解説しています。

備考欄・特記事項欄を必ず読む

告知は、物件ページの下のほうにある「備考」「特記事項」「その他」の欄に小さく書かれていることがよくあります。家賃が周辺の似た部屋より明らかに安い物件を見つけたら、まずこの欄を確認しましょう。なお、家賃が安い理由は事故だけではありません。築年数、日当たり、騒音、設備の古さなど、ほかの理由のこともあります。

ネット上に詳しい事情は書かれないことが多い

ポータルサイトには「告知事項あり」とだけ書かれ、何があったかまでは載っていないのがふつうです。亡くなった方や遺族への配慮もあるためです。具体的な内容は、問い合わせたうえで不動産会社から聞くことになります。

「おとり物件」に注意条件がよすぎる物件は、問い合わせると「もう決まりました」と言われ、別の物件をすすめられることがあります。問い合わせのときに、その部屋が今も申し込めるかを先に確認しましょう。

不動産会社に「事故物件でもよい」と伝えて探してもらう

希望条件と、気にならない範囲を具体的に伝えると提案を受けやすくなります。
希望条件と、気にならない範囲を具体的に伝えると提案を受けやすくなります。

伝え方のコツ

不動産会社の店頭や問い合わせフォームで、「告知事項ありの物件も検討しています」と最初に伝えると、話が早く進みます。そのうえで、どこまでなら気にならないかを具体的に伝えましょう。

  • 病死で発見が遅れたケースは大丈夫、自殺や事件は避けたい
  • 部屋の中でなければ(ベランダや共用部分なら)大丈夫
  • 3年以上前のことであれば気にしない
  • リフォーム済みであることが条件

こうした線引きがあると、担当者も物件を選びやすくなります。

地元の不動産会社・管理会社に聞く

事故があった部屋は、ネットに広く出さずに、管理している会社の店頭だけで紹介されることもあります。住みたいエリアが決まっているなら、その地域で賃貸管理をしている不動産会社に直接問い合わせてみましょう。

何が起きたかは「聞けば答える」のが基本

国交省ガイドラインでは、借主から問われた場合や、借主が把握しておくべき特段の事情がある場合には、不動産会社は把握している事実を伝えることとされています。遠慮せずに質問して大丈夫です。聞き方のポイントは不動産屋は事故物件を聞いたら教えてくれる?でまとめています。ただし、不動産会社に周辺住民への聞き込みなどの調査義務まではなく、通常の情報収集の範囲で答えることになります。

内見のときに担当者へ聞いておきたいこと

  • 前の入居者が退去してから、どのくらい空室になっているか
  • 清掃やリフォームはどの会社がいつ行ったか
  • 同じ建物の住民は事情を知っているか
  • 家賃は今後の更新でどうなる予定か

担当者がすぐに答えられない質問は、管理会社や貸主に確認してもらいましょう。回答はメールなど記録に残る形でもらうと安心です。

URの特別募集住宅も事故物件の賃貸の選択肢

URは、住まいの方が亡くなった住宅を「特別募集住宅」として募集しています。
URは、住まいの方が亡くなった住宅を「特別募集住宅」として募集しています。

特別募集住宅とは

UR都市機構(独立行政法人都市再生機構)の公式サイトでは、お住まいの方が物件内などで亡くなられた住宅を「特別募集住宅」として紹介しています。住宅によっては、入居から一定期間、家賃が割り引かれる場合があるとされています。申込みはURの店舗(営業センター・賃貸ショップ・現地案内所など)で受け付けており、インターネットからは申し込めない点に注意が必要です。

UR賃貸ならではの特徴

URの賃貸住宅は、公式サイトで礼金・仲介手数料・更新料をとらず、保証人も不要としています。初期費用を抑えたい方には、特別募集住宅でなくても検討しやすい住まいです。割引の有無や期間、入居の資格は住宅ごとに違うため、必ずURの店舗で確認してください。

くわしくは専用の記事で

特別募集住宅の仕組みや申し込みの流れ、注意点はURの事故物件(特別募集住宅)の仕組みで解説しています。

事故物件の賃貸を契約する前に確認すべきこと

重要事項説明書に告知内容が書かれているかを、署名の前に確認しましょう。
重要事項説明書に告知内容が書かれているかを、署名の前に確認しましょう。

告知の中身を具体的に確認する

  1. 亡くなった原因(自殺・事件・発見の遅れた病死など)
  2. いつ起きたか
  3. 部屋のどこで起きたか
  4. 特殊清掃・リフォームをしたか、どこを交換したか

そのうえで、内容が重要事項説明書や契約書の特約欄に書かれているかを確認します。書面に残っていないと、あとで「聞いていた話と違う」となったときに困ります。記載の例は事故物件の重要事項説明書の記載例を参考にしてください。

家賃の安さがいつまで続くか

事故物件の家賃は、ずっと安いままとは限りません。定期借家契約(期間が来ると更新せずに終わる契約)になっていて、再契約のときに家賃が見直される場合もあります。契約の種類と、更新・再契約のときの家賃の扱いを確認しておきましょう。交渉の仕方は事故物件の家賃交渉と、家賃はいつ戻るかで解説しています。

退去時の原状回復の範囲

リフォーム済みの部屋では、床や壁が新しくなっています。退去するときに、通常の使い方による傷みまで請求されないかも確認しておくと安心です。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、ふつうに暮らして生じる損耗(すり減り)は、原則として貸主の負担とされています。

内見は昼と夜の2回がおすすめにおいや騒音、周辺の明るさは時間帯で印象が変わります。においが気になる場合は孤独死のにおいはいつまで残る?も参考にしてください。

事故物件の賃貸探しでよくある誤解と注意点

ネットの情報だけで判断せず、最後は書面で確かめることが大切です。
ネットの情報だけで判断せず、最後は書面で確かめることが大切です。

誤解1:「事故物件公示サイトに載っていない=何もない」

インターネットの事故物件公示サイトは、利用者からの投稿などで情報が集められています。すべての事故が載っているわけではなく、逆に誤った情報が載っていることもあります。参考にはなりますが、最終的には不動産会社への質問と書面で確認するのが確実です。調べ方の全体は事故物件の調べ方・見分け方でまとめています。

誤解2:「誰か一人住んだら告知しなくてよい」

「間に一人入居者を挟めば次の人には言わなくてよい」という話がありますが、ガイドラインの賃貸の目安はおおむね3年という期間で、入居者の数ではありません。事件性や社会的影響が大きい事案は、3年を過ぎても告知が必要な場合があります。くわしくは「事故物件は一度住めば告知不要」は本当かをご覧ください。

誤解3:「安いから契約したけれど、合わなければすぐ出ればいい」

短期間で解約すると、違約金がかかる契約もあります。引っ越し費用も二重にかかります。住むかどうか迷っている段階なら、事故物件はやめたほうがいい?判断基準で自分に合うかを確かめてから申し込みましょう。

誤解4:「告知事項がなければ過去に何もなかった」

ガイドラインでは、老衰や病死などの自然死、日常生活の中での事故、隣の部屋や日常生活でふつう使わない共用部分での出来事は、原則として告知の対象外です。また、賃貸では3年ほどたった事案は原則として告知されません。告知がない部屋でも、過去に何かあった可能性はゼロではないと理解しておきましょう。それでも気になる場合は、契約前に不動産会社へ直接質問するのが一番の近道です。

次に何をすればいいか:探す前に「自分の線引き」を決める

亡くなった方への敬意を持ちつつ、自分に合う住まいを落ち着いて選びましょう。
亡くなった方への敬意を持ちつつ、自分に合う住まいを落ち着いて選びましょう。

探し始める前のチェックリスト

  • どんな出来事なら気にならないか(死因・場所・経過年数)
  • 家賃の予算と、事故物件でなかった場合の相場
  • 同居する家族が納得しているか
  • 何年くらい住む予定か

この4点を決めておくと、ポータルサイトでも不動産会社でも話がスムーズになります。住むことのメリット・デメリットは事故物件に住むのはあり?で整理しています。

入居後に事故物件だと分かったら

契約前に説明がなかった事実が、入居後に分かることもあります。その場合の対応は事故物件と知らされなかったときの解約・返金で解説しています。困ったときは消費生活センター(消費者ホットライン188)や弁護士に相談してください。

事故物件を「持っている側」の方へ

ご家族が亡くなった家や、所有する部屋で事故・孤独死があり、貸すか売るかで迷っているオーナー様もいらっしゃると思います。株式会社GEEZは、大阪府全域で事故物件・孤独死物件を当社が直接買い取っています。広告に出さずに進めるため、近所に知られずに売却できます。

事故物件の売却・相談は株式会社GEEZへ大阪府全域で、事故物件・孤独死物件・相続物件を当社が直接買い取っています。特殊清掃の前や、遺品・家財が残ったままでもご相談いただけます。査定・相談は無料、秘密厳守です。
TEL 06-7777-4333(10:00〜19:00、水・日定休)/相談フォームはこちら