事故物件サイトに載ったら削除できる?結論と全体像

まずは「事実か、誤りか」を分けて考える
| 状況 | 主な対応 |
|---|---|
| 書かれた内容が事実 | 削除は難しいことが多い。売却・賃貸では事実を正確に告知して対応する |
| 住所や部屋番号が違う(別の物件の情報) | 運営者に訂正を依頼。根拠となる資料を用意する |
| 死因や経緯が事実と違う・中傷が含まれる | 運営者への訂正・削除依頼、法務局の人権相談、弁護士への相談 |
サイトに載っても、告知義務の有無は変わらない
売るとき・貸すときに何を伝えるべきかは、国土交通省が2021年10月に公表した「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」の考え方をもとに、実際に何が起きたかで判断します。サイトに載ったから告知が必要になる、載っていないから告知しなくてよい、ということではありません。たとえば、早期に発見された病死は原則として告知不要とされていますが、サイトに載っていても、その事実自体は変わりません。告知のルールは事故物件の告知義務は何年で消える?で解説しています。
ただし「買う人・借りる人が見る」という影響はある
法律上の告知義務とは別に、物件を探す人の多くは、事故物件公示サイトを確認しています。事実と違う情報が載っていると、本来は告知の必要がない物件でも、買主や借主に敬遠されることがあります。そのため、誤った情報には早めに対応しておく意味があります。
事故物件公示サイトとはどんなサイトか

投稿をもとに地図上に表示する仕組み
事故物件公示サイトとして広く知られているのが「大島てる」です。こうしたサイトの多くは、利用者からの投稿をもとに、人が亡くなったとされる場所を地図上に表示し、住所や出来事の内容を短く書いています。物件を探す人が下調べに使うことが多く、事故物件の調べ方の一つとして紹介されることもあります(事故物件の調べ方・見分け方)。
情報の正確さは保証されていない
投稿をもとにしているため、情報が正確とは限りません。住所や部屋番号がずれている、死因が違う、同じ建物の別の部屋の出来事が書かれている、といった誤りが起こり得ます。また、すべての事故が載っているわけでもありません。載っている=事実、載っていない=何もない、とは言えない点を押さえておきましょう。
公的な情報ではない
事故物件公示サイトは、国や自治体が運営する公的なデータベースではありません。不動産会社が告知の要否を判断するときも、サイトの情報だけで決めるのではなく、売主・貸主への確認や告知書の内容をもとに判断するのが基本です。ガイドラインでも、宅建業者は通常の情報収集で足り、周辺住民への聞き込みなどの自発的な調査までは求められていません。
事故物件サイトに載ったときの影響

売却への影響
買主は、購入を検討する段階で事故物件公示サイトを見ることがあります。事実が載っている場合は、どのみち告知書などで伝える内容なので、サイトの有無で価格が大きく変わるわけではありません。問題は、事実と違う情報や、告知の必要がない出来事が大きく書かれている場合です。買主が不安になり、値下げを求められたり、検討をやめられたりすることがあります。事故物件の価格の考え方は事故物件はどれくらい安くなる?で解説しています。
賃貸への影響
賃貸では、ガイドライン上、告知が必要な事案でも、発生(特殊清掃等の場合は発覚)からおおむね3年で原則として告知不要とされています。しかし、サイトの情報は年数がたっても残り続けることが多いため、告知期間が過ぎても入居希望者に知られることがあります。問い合わせを受けたときに、事実を落ち着いて説明できるよう準備しておくと安心です。
近所や家族への影響
住所が載ることで、近所の人や親族に出来事を知られることを心配する方もいます。ご遺族にとってはつらいことですが、サイトへの反論を書き込むなどして目立たせてしまうと、かえって注目を集めることがあります。対応は次の見出しの手順で、落ち着いて進めましょう。
相続した実家が載っていた場合
親が亡くなった実家を相続し、売却の準備を始めてからサイトに載っていることを知る方もいます。この場合も、まずは亡くなったときの状況(発見までの期間、特殊清掃の有無など)を確認し、告知が必要な事案かどうかを整理することが先です。相続した事故物件の扱いは事故物件を相続してしまったら?で解説しています。
誤った情報が載ったときの訂正・削除依頼の手順

手順1:載っている内容を記録する
まず、該当するページの画面を保存(スクリーンショット)し、URL・見た日時・書かれている内容を記録します。あとで内容が変わったり、法的な手続きが必要になったりしたときに、記録がないと説明が難しくなります。
手順2:どこが事実と違うかを整理する
住所・部屋番号・時期・死因など、どの部分が事実と違うのかを書き出します。あわせて、事実を説明できる資料(登記事項証明書で別の物件であることを示す、など)を用意しておくと、依頼の説得力が増します。亡くなった方の個人的な情報は、必要以上に出さないよう注意しましょう。
手順3:サイトの運営者に訂正・削除を依頼する
多くのサイトには、問い合わせや情報の訂正を受け付ける窓口が用意されています。感情的な表現は避け、「どの情報が」「どう違うのか」「根拠は何か」を簡潔に伝えます。対応してもらえるかどうかは運営者の判断になります。
手順4:対応されない場合は公的な窓口や弁護士へ
法務省は、インターネット上の人権侵害について法務局で相談を受け付けています。また、名誉やプライバシーの侵害にあたるような書き込みについては、弁護士を通じて削除を求めたり、書き込んだ人の情報の開示を求めたりする手続きがあります。こうした手続きの根拠となる法律は、2025年4月1日に「プロバイダ責任制限法」から「情報流通プラットフォーム対処法」へと改められました。どの手続きが使えるかは事案によって違うため、具体的な判断は弁護士に確認してください。
事故物件サイトに載った家を売るときの考え方

事実は告知書に正確に書く
売却では、売主が告知書(物件状況等報告書)に、知っている事実を書いて買主に伝えます。ガイドラインでは、売買の告知に期間の目安は示されていません。サイトに載っていることを気にして事実を隠すのではなく、正確に伝えることが、あとのトラブルを防ぐ一番の方法です。告知書の書き方は事故物件の売却と告知義務で解説しています。
誤情報が載っている場合は、説明の準備をしておく
サイトに事実と違う情報が載っている場合は、買主に「サイトにはこう書かれているが、実際はこうです」と説明できるよう準備しておきます。訂正依頼をした記録や、事実を示す資料があれば、仲介する不動産会社を通じて買主に伝えることができます。
知りながら告げないと責任を問われる
個人の売主は、特約で契約不適合責任(売った物件が契約の内容と違ったときの責任)を免除することができます。ただし、知りながら告げなかった事実については免責されません。サイトに載っている出来事を「知らなかった」とは言いにくいこともあるため、事実はきちんと伝えましょう。くわしくは事故物件と契約不適合責任をご覧ください。
買取という選択肢
一般の買主に向けて仲介で売る場合、サイトの情報を見て購入をためらう人が出ることがあります。不動産会社が直接買主になる「買取」であれば、事情を承知したうえで価格を提示するため、サイトの情報で話が止まることは少なくなります。
事故物件サイトへの対応で気をつけたいこと・よくある誤解

注意:自分で反論や中傷の書き込みをしない
事実と違うからといって、サイトのコメント欄やSNSに反論を書き込むと、かえって注目を集めることがあります。相手を中傷するような表現は、自分が責任を問われるおそれもあります。対応は、運営者への依頼や専門家への相談という形で進めましょう。
注意:「削除代行」をうたう業者
インターネット上には、ネットの書き込みの削除を代行するとうたうサービスがあります。弁護士ではない業者が、報酬を得て削除の交渉など法律に関わる手続きを代行することは、弁護士法に触れるおそれがあるとされています。依頼するなら弁護士に相談するのが安全です。費用のめやすがわからない場合は、法テラスなどの相談窓口も利用できます。
誤解:「削除されれば告知しなくてよい」
仮にサイトから情報が消えても、実際に起きた出来事が告知の対象であれば、売却や賃貸のときに伝える必要があります。反対に、サイトに載っていても告知の対象でない出来事(早期に発見された病死など)であれば、原則として告知は不要です。判断の基準は、あくまで実際の事実とガイドラインの考え方です。
次に何をすればいいか:事実の整理と、売却の相談を並行して

今日からできること
- サイトの該当ページを保存し、URL・日時・内容を記録する
- 事実と違う部分があれば書き出し、根拠となる資料を探す
- 誤情報なら運営者に訂正を依頼する。対応されなければ法務局や弁護士に相談する
- 売却・賃貸を考えているなら、事実をもとに告知の内容を整理する
売却を考えている方へ
「サイトに載ってしまったから、もう売れないのでは」と心配される方は少なくありません。しかし、事故物件であっても、事情を承知のうえで買う人や会社はあります。事故物件の売り方全般は事故物件は売れる?売却価格の相場と高く手放すコツ、売れにくいときの対策は事故物件が売れない理由と対策で解説しています。
株式会社GEEZにご相談ください
当社は大阪府全域で、事故物件・孤独死物件・相続物件を当社が直接買主となって買い取る不動産会社です。サイトに載っている物件でもご相談いただけます。チラシやポータルサイトへの掲載をしないため、これ以上周りに知られずに売却を進められます。契約不適合責任は免責でお引き受けしています。
TEL 06-7777-4333(10:00〜19:00、水・日定休)/相談フォームはこちら









