URの事故物件「特別募集住宅」とは

UR公式の説明
UR都市機構(独立行政法人都市再生機構)の公式サイトでは、特別募集住宅について次のように説明されています(2026年11月時点で当社が確認)。
- 特別募集住宅は、お住まいの方が物件内などで亡くなられた住宅である
- 住宅によっては、入居から一定期間、家賃が割り引かれる場合がある
- 申込みはURの店舗(UR営業センター、UR賃貸ショップ、現地案内所)で受け付ける
- インターネットでの申込みはできない
つまり、URが自ら「この住宅では住まいの方が亡くなった」ことを明らかにしたうえで募集している住宅です。
事情を伏せずに公表しているため、借りる側は「知らずに住んでいた」という事態を避けやすくなります。事故物件でもかまわないと考えている人にとっては、条件を比べやすい探し方の一つと言えます。
民間の「告知事項あり」物件との違い
民間の賃貸物件では、事故物件かどうかは物件ページの備考欄に「告知事項あり」と書かれる程度で、探しにくいことが多くあります。URの場合は、特別募集住宅として専用のページにまとめて掲載されている点が大きな違いです。民間物件の探し方は事故物件の賃貸の探し方で解説しています。
「亡くなられた」の中身はさまざま
「物件内などで亡くなられた」には、病死・自殺・事故など、さまざまな事情が含まれ得ます。公式ページには個々の住宅の事情は書かれていないため、具体的な内容はURの店舗で確認する必要があります。
特別募集住宅の家賃割引の仕組み

割引は「住宅によっては」「一定期間」
URの公式サイトでは、家賃の割引について「住宅によっては、入居から一定期間、家賃が割り引かれる場合がある」と説明しています。ここから分かるのは、次の2点です。
- すべての特別募集住宅が割引されるわけではない
- 割引がある場合も、期間が限られており、期間が終わると通常の家賃になる
インターネット上では「URの事故物件は家賃が半額」という話を見かけますが、割引の率や期間は住宅ごとに違う可能性があります。申し込む前に、割引の有無・割引後の家賃・割引期間・期間終了後の家賃を必ず確認してください。
割引期間が終わった後の家賃で考える
たとえば計算例:通常家賃が月8万円の住宅で、仮に入居から1年間だけ半額の4万円になるとします。1年目の負担は48万円、2年目以降は年96万円です。割引期間が終わった後の家賃で、無理なく住み続けられるかを考えておくことが大切です。(この計算例は説明のための仮の数字で、実際の割引内容は住宅ごとにURに確認してください。)
URの賃貸住宅そのものの特徴
URの公式サイトでは、UR賃貸住宅は礼金・仲介手数料・更新料をとらず、保証人も不要としています。特別募集住宅でも、こうした初期費用の面での特徴は検討の材料になります。ただし、URの定める申込資格(収入などの基準)を満たす必要があるため、公式サイトの「お申込み資格」で確認しておきましょう。
特別募集住宅の探し方と申し込みの流れ

手順1:公式サイトの特別募集住宅ページで探す
UR賃貸住宅の公式サイトには「特別募集住宅」の専用ページがあり、北海道・東北、関東、東海、関西、中国、九州などの地域ごとに住宅が紹介されています。大阪で探す場合は関西エリアのページを確認します。空き状況は日々変わるため、こまめにチェックしましょう。
手順2:URの店舗に問い合わせる
気になる住宅が見つかったら、URの店舗(UR営業センター、UR賃貸ショップ、現地案内所)に問い合わせます。このとき、次のことを確認しておくと安心です。
- 家賃の割引の有無と、割引後の家賃・割引期間
- 住宅内で何があったか、いつ頃のことか
- 清掃・修繕でどこを直したか
- 内見ができるか
- 申込みに必要な書類
手順3:内見・申込み・契約
内見して納得できたら、店舗で申し込みます。インターネットからは申し込めないため、店舗に出向く必要があります。その後、URの申込資格の確認を経て契約となります。手続きの詳細や必要書類は店舗で案内を受けてください。
申込資格は先に確認しておく
URの賃貸住宅には、収入などの申込資格があります。条件を満たしていないと、気に入った住宅があっても申し込めません。店舗に行く前に、公式サイトの「お申込み資格」のページで自分が当てはまるかを確認しておくと、手続きがスムーズに進みます。
URの事故物件に住むメリット・デメリット

メリット
- 特別募集住宅として公表されたうえで募集されるため、事情を承知して選べる
- 住宅によっては一定期間の家賃割引がある
- URの賃貸住宅として、礼金・更新料がかからず、保証人も不要
- 公的な事業者なので、修繕や問い合わせの窓口がはっきりしている
デメリット・気をつけたい点
- 割引は住宅によってはあるもので、期間も限られる
- 店舗に出向いて申し込む必要がある
- 希望のエリア・間取りにちょうどよい住宅がすぐ見つかるとは限らない
- 団地など大規模な住宅では、同じ棟の住民が事情を知っていることもある
家族で住む場合に確認したいこと
家族で住む場合は、住宅の事情を家族全員に伝え、納得してもらってから申し込みましょう。子どもがいる場合は、学校や通学路、周辺の環境もあわせて確認します。家賃の割引だけで決めず、長く暮らせる環境かどうかを見ることが大切です。
向いている人
初期費用と家賃を抑えたい人、事情を承知したうえで割り切れる人、団地や大規模な住宅の暮らしに抵抗がない人には、検討する価値があります。事故物件に住むこと全般のメリット・デメリットは事故物件に住むのはあり?、判断に迷う方は事故物件はやめたほうがいい?もご覧ください。
URの特別募集住宅についての注意点・よくある誤解

誤解1:「URの事故物件はすべて家賃半額」
URの公式サイトの説明は「住宅によっては、入居から一定期間、家賃が割り引かれる場合がある」です。すべての住宅が半額になるとは書かれていません。割引の有無・内容は住宅ごとに店舗で確認しましょう。
誤解2:「特別募集住宅以外のURには何もない」
特別募集住宅として掲載される基準は、URが定めているものです。公式ページの説明は「物件内などで亡くなられた住宅」という簡潔なもので、どのような場合に掲載されるかの細かい基準までは示されていません。国交省ガイドラインでも、自然死や日常生活の中での事故は原則として告知不要とされているように、告知や掲載のない住宅でも過去に人が亡くなった可能性はあります。気になる場合は、どの住宅でも店舗で質問してみましょう。
注意:割引期間の後の家計を考える
割引があると、最初の数か月や1年は家計が楽になります。ただし、期間が終わると通常の家賃になります。割引のない家賃で無理なく払えるかを基準に選ぶと、あとで困りません。また、割引期間中に転居すると、割引で得られるはずだった分を受け取れないまま、引っ越し費用だけがかかることになります。どのくらいの期間住むつもりかを決めてから申し込むと、割引を生かしやすくなります。民間の事故物件の家賃の考え方は事故物件の家賃交渉と、家賃はいつ戻るかで解説しています。
注意:情報は変わることがある
この記事は2026年11月時点のURの公式サイトの情報をもとにしています。制度や募集の方法は変わることがあるため、最新の情報はUR公式サイトと店舗で確認してください。
民間の事故物件とURの特別募集住宅を比べる

比較表
| 項目 | URの特別募集住宅 | 民間の「告知事項あり」物件 |
|---|---|---|
| 探しやすさ | 公式サイトの専用ページにまとまっている | 備考欄を一件ずつ確認する必要がある |
| 家賃 | 住宅によっては一定期間の割引 | 相場より下げて募集されることが多い。交渉の余地がある場合も |
| 初期費用 | 礼金・仲介手数料・更新料をとらず、保証人不要(UR公式) | 物件や不動産会社によって違う |
| 申込み | URの店舗のみ(ネット不可) | 不動産会社の店頭・ネットなど |
| 物件の種類 | 団地・大規模住宅が中心 | アパート・マンション・一戸建てなど幅広い |
どちらでも「事実の確認」が出発点
URでも民間でも、何が・いつ・どこで起きたか、清掃や修繕はどこまでしたかを確認することが大切です。民間の場合、国交省ガイドラインにより、賃貸では事案の発生(特殊清掃等の場合は発覚)からおおむね3年が告知の目安とされています。期間の考え方は事故物件の告知義務は何年で消える?で解説しています。
両方を並行して探すのがおすすめ
URの特別募集住宅は数が限られ、希望の地域にいつもあるとは限りません。民間の物件も並行して探すと、選択肢が広がります。
家賃の安さだけで選ばない
URでも民間でも、家賃の安さだけで選ぶと、通勤・通学の不便さや住環境の不満があとから気になってくることがあります。事故物件であることに加えて、立地・間取り・日当たり・周辺環境など、ふつうの物件選びと同じ目線で比べることが、後悔しない選び方につながります。
次に何をすればいいか:URの公式ページと店舗で確認する

URの特別募集住宅を検討する方がやること
- UR公式サイトの「特別募集住宅」ページで、希望エリアの住宅を探す
- 申込資格(収入などの基準)を公式サイトで確認する
- URの店舗に、割引の内容・期間、住宅の事情を問い合わせる
- 内見して納得できたら、店舗で申し込む
事故物件を持っているオーナー・ご遺族の方へ
この記事を読んで、「自分が持っている部屋も、家賃を下げれば貸せるのだろうか」と考えたオーナー様もいらっしゃるかもしれません。家賃を下げて貸し続けるか、売却するかは、清掃・修繕費用や空室期間も含めて比べる必要があります。賃貸を続ける場合の考え方は事故物件の賃貸募集と家賃設定で解説しています。
売却も考えたい方は株式会社GEEZへ
当社は大阪府全域で、事故物件・孤独死物件・相続物件を当社が直接買主となって買い取る不動産会社です。特殊清掃の前や遺品が残ったままでも、近所に知られずにご相談いただけます。
TEL 06-7777-4333(10:00〜19:00、水・日定休)/相談フォームはこちら









