孤独死が疑われるときの結論:自分で入らず、まず通報

迷ったときは、ためらわずに警察や消防に相談してかまいません。
迷ったときは、ためらわずに警察や消防に相談してかまいません。

通報先の使い分け

状況連絡先
倒れている姿が見える、うめき声が聞こえるなど、まだ助かる可能性がある119番(消防・救急)
呼びかけても応答がなく、数日姿が見えない・異臭がするなど安否がわからない110番(警察)
すぐの危険はないが、どうすればいいか相談したい#9110(警察相談専用電話)
賃貸住宅・マンションで、鍵の確認や入居者の連絡先を知りたい管理会社・大家さん(あわせて警察へ)

迷ったら110番でかまわない

「本当に亡くなっていたらどうしよう」「何もなかったら迷惑をかける」とためらう方は多いのですが、安否がわからない状況は、警察に確認を頼んでよい場面です。何事もなければそれで安心できます。反対に、ためらっているうちに日数がたつと、もし倒れていた場合に助かる可能性が下がり、亡くなっていた場合には発見の遅れにつながります。

#9110は「緊急ではない相談」の窓口

#9110は、110番ほどの緊急性はないものの警察に相談したいときの専用電話です。かけた地域を管轄する警察の相談窓口につながります。受付時間は都道府県警察によって違い、時間外は対応が限られることがあります。人の安否が心配で、いま確認が必要な場合は110番を使いましょう。

通報のときに伝えること①住所と建物名・部屋番号、②心配している方の名前(わかれば)、③最後に見かけた日や連絡がついた日、④気づいた異変(郵便物・明かり・におい・応答がないなど)、⑤管理会社や家族の連絡先(わかれば)。メモにまとめてから電話すると、落ち着いて伝えられます。わからないことは「わからない」で大丈夫です。

孤独死を疑うサイン:近所・家族が気づけること

一つだけで判断せず、いくつか重なっていないかを見てください。
一つだけで判断せず、いくつか重なっていないかを見てください。

家の外から気づけるサイン

  • 郵便受けに郵便物やチラシ、新聞がたまっている
  • 夜も昼も同じ部屋の明かりがついたまま、または何日も真っ暗なまま
  • 洗濯物が何日も干したままになっている
  • いつもの時間に見かけない、ごみ出しをしていない
  • 玄関や換気扇のまわりで、これまでにないにおいがする
  • 窓や玄関のまわりにハエなどの虫が集まっている
  • テレビやエアコンの音が、昼夜を問わずずっと続いている

こうしたサインは、旅行や入院で留守にしているだけのこともあります。ただ、いくつか重なっていて、本人とも連絡がつかない場合は、早めに通報や管理会社への連絡を考えてください。

家族が気づけるサイン

離れて暮らす家族の場合は、いつもの電話やメッセージに応答がない、既読がつかない、といった変化が最初のサインです。電話が鳴らずにすぐ留守番電話になる場合は、携帯電話の電池が切れているのかもしれません。近くの親族や知人に様子を見に行ってもらう、管理会社に連絡するなど、確認の段取りを決めておくと迷わずに動けます。

においや虫は、発見が遅れているサインのことがある

においや虫の発生は、亡くなってから時間がたっている可能性を示すことがあります。この場合は、ためらわずに110番に連絡しましょう。害虫が近隣に広がる理由や対策は孤独死現場のハエ・ウジ、においについては孤独死のにおいはどんな臭い?で解説しています。

孤独死が疑われるときにやってはいけないこと

善意の行動でも、かえってトラブルや危険を招くことがあります。
善意の行動でも、かえってトラブルや危険を招くことがあります。

鍵を壊す・窓を割って入る

心配のあまり、自分で窓を割ったり鍵を壊したりして中に入るのはやめましょう。けがの危険があるうえ、他人の住まいに無断で入ることは、事情によっては住居侵入や器物損壊の問題になるおそれもあります。家族であっても、中で亡くなっている可能性がある場合は、警察に立ち会ってもらって入るのが原則です。

室内のものを動かす・片付ける

もし中で亡くなっている方を見つけた場合、身元の確認や、事件性がないかを調べるために、警察が室内の状況を確認します。ご遺体や周りのものに触れたり、動かしたり、片付けたりしないでください。窓を開けて換気したくなる気持ちもわかりますが、警察が来るまでは現場をそのままにしておきます。

写真や動画をSNSに載せる・うわさを広める

現場の写真や動画を撮ってSNSに投稿したり、近所で詳しい状況を話して回ったりするのは、亡くなった方とご遺族の尊厳を傷つけます。うわさが広がると、ご遺族が住まいを売ったり貸したりするときにも影響が出ることがあります。見聞きしたことは、警察や管理会社など必要な相手にだけ伝えましょう。近所の方から事情を聞かれたときも、「警察が対応しています」「詳しいことはわかりません」と短く答えるにとどめるのが、ご遺族への思いやりです。

通報したあとの流れ

通報した人がすべての手続きを担うわけではありません。
通報した人がすべての手続きを担うわけではありません。

警察が安否を確認し、必要に応じて室内に入る

110番をすると、警察官が現地に来て状況を確認します。呼びかけに応答がない場合は、管理会社や家族に鍵を開けてもらう、または必要な方法で室内に入って安否を確認します。もし倒れているだけで息がある場合は、すぐに救急車が呼ばれます。早く通報したことで命が助かることもあります。賃貸住宅の場合は、管理会社や大家さんに合鍵での開錠を頼むことが多いので、管理会社の連絡先がわかれば警察に伝えておくとスムーズです。

亡くなっていた場合は検視と家族への連絡

亡くなっていることが確認されると、警察は事件性がないかを確認し(検視)、身元を確かめたうえで家族に連絡します。身元の確認に時間がかかる場合や、死因を調べる必要がある場合は、ご遺体が警察署に移されることもあります。その後の流れは孤独死の発見から葬儀までの流れでくわしく解説しています。

通報した人に求められること

通報した方は、いつから見かけないか、どんな異変に気づいたかを警察に聞かれることがあります。覚えている範囲で答えれば十分です。その場で長く待つ必要があるか、連絡先を伝える必要があるかは状況によって違いますが、警察官の指示に従えば問題ありません。隣人として通報した方が、その後の葬儀や片付け、費用の負担を求められることはありません。家族の方は、警察からの連絡を受けて、身元の確認や引き取りの手続きに進みます。

賃貸・マンションで孤独死が疑われるとき

集合住宅では、管理会社や管理組合と連携して対応します。
集合住宅では、管理会社や管理組合と連携して対応します。

管理会社・大家さんに連絡する

賃貸アパートやマンションで隣の部屋の様子がおかしいと感じたら、警察への通報とあわせて管理会社や大家さんに連絡しましょう。管理会社は入居者の緊急連絡先を把握していることが多く、合鍵で開錠して確認に立ち会うこともできます。管理会社の連絡先は、建物の掲示板や入居時の書類、郵便受けの近くの表示などで確認できます。においや虫が自分の部屋に入ってくる場合は、そのことも伝えてください。管理会社が状況を把握することで、確認後の清掃や近隣への説明が早く進みます。

分譲マンションでは管理組合・管理人に

分譲マンションでは、管理人や管理会社、管理組合の理事に伝えると、所有者の家族などへの連絡につないでもらえることがあります。孤独死が起きたときの管理組合や近隣住戸の対応はマンションの孤独死と管理組合の対応で解説しています。

大家さん・管理会社の立場の方へ

入居者や近隣の方から「様子がおかしい」と連絡を受けたら、まず緊急連絡先に連絡し、つながらない場合は警察に安否確認を依頼しましょう。単独で室内に入ると、あとで家財の扱いなどをめぐってトラブルになることがあるため、警察や家族の立ち会いのもとで入るのが安全です。発見後の対応全体は大家向け孤独死対応マニュアルにまとめています。

孤独死の疑いについてよくある不安

迷ったときの判断の目安を知っておくと、いざというときに動けます。
迷ったときの判断の目安を知っておくと、いざというときに動けます。

何もなかったら迷惑にならない?

警察に安否確認を頼み、実際には旅行中だった、入院していた、ということは珍しくありません。結果的に何もなかったとしても、心配して連絡したことが責められることはまずありません。むしろ、本人や家族にとっては、気にかけてくれる人がいることがわかる機会にもなります。日ごろから挨拶を交わしておけば、「旅行で数日留守にします」と声をかけてもらえる関係にもなり、互いに安心して暮らせます。

何日見かけなかったら通報すべき?

「何日たったら通報」という決まりはありません。普段から毎日顔を合わせる方なら1〜2日でも異変ですし、もともと出かけることが多い方なら判断は難しくなります。日数だけでなく、郵便物・明かり・におい・応答の有無など、複数のサインが重なっているかを見て判断してください。迷ったら110番に相談しましょう。

家族と連絡がつかないが、遠方で行けない

遠方で駆けつけられない場合は、家族が親の住所を管轄する警察署に連絡して、安否確認を頼むことができます。管轄の警察署は、親が住む都道府県の警察本部のホームページなどで調べられます。連絡するときは親の住所、名前、最後に連絡がついた日を伝えましょう。賃貸なら管理会社、分譲マンションなら管理人、近くに親族や知人がいればその方にも連絡しましょう。普段からこうした事態に備える方法は離れて暮らす親の孤独死を防ぐ方法で紹介しています。

もし孤独死だったら、次に何をすればいいか

ご家族は、手続きと住まいのことを一つずつ進めていきましょう。
ご家族は、手続きと住まいのことを一つずつ進めていきましょう。

ご家族がまずすること

警察から連絡を受けたら、身元の確認とご遺体の引き取り、葬儀の手配に進みます。死亡届は、死亡の事実を知った日から7日以内に提出します。多くの場合、葬儀社が提出を代行してくれます。相続をどうするかは、相続人になったことを知った時から3か月以内に、相続放棄をするかどうかを決める必要があります。判断に迷うときは親が孤独死したら相続放棄すべき?を読み、弁護士や司法書士に確認してください。

部屋の片付けと特殊清掃

発見が遅れた場合は、通常の掃除では取れないにおいや汚れを取り除く特殊清掃が必要になることがあります。相続放棄を考えている場合は、遺品の処分が相続を認めたとみなされることがあるため、片付けを始める前に専門家に確認しましょう。賃貸住宅の場合は、大家さんや管理会社と、誰がどの費用を負担するかを話し合うことになります。考え方は賃貸で孤独死したら損害賠償は誰が払う?で解説しています。特殊清掃については特殊清掃とはで解説しています。

家の扱いに困ったらご相談ください

株式会社GEEZは、大阪府全域で孤独死物件・事故物件を直接買い取っています。特殊清掃の前や、遺品・家財が残ったままでもご相談いただけます。チラシやポータルサイトに載せないため、近所に知られずに売却を進められます。査定・相談は無料、秘密厳守です。相談フォームまたはお電話(06-7777-4333)でご連絡ください。